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FFXI回想録「畏れよ、我を」オメガ・アルテマ戦(2)

オメガ・アルテマに6連敗を喫し、リベンジを誓う僕の前に現れたのは、あまりにも意外な人物だった。物語は予想もしなかった展開を見せる…。FFXIVサンドリア:ザ・セカンドウォーク」2ボスの元ネタ、FFXIのオメガ・アルテマ戦蔵出し戦記第2回。

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畏れよ、我を(その2) 

 前回紹介したオメガ・アルテマ戦は、6回突入して全敗という屈辱的な結果に終わった。いつになるかわからないが、主催のVさんは「できれば同じメンバーで再戦したい」という。仲間を探す必要がなくなったのは嬉しいし、Vさんとはフレンド登録までしたが、僕は絶望的な気分だった。再戦するのはいい。いや、したい。しなけれはならない。だが、あの化け物にどうやって勝てばいいのかわからない。どう考えても勝てる気がしない。

 戦闘ログを見直すと、忍者の通常攻撃はオメガに対して一発あたり15~20しかダメージを与えていない。モンクは8~15で、オメガは物理耐性があるからだとは思うが、両方ともかなり悪い。狩人は、シルバーブレットの射撃で40~50程度だったと思う。忍者の遁術が1発50で意外に優秀だったが、狩人のWSスラッグショット──これがうちのパーティーの主力兵器だった──が、たったの400。全盛期の狩人はマックス1900とか出したそうなので、遠隔弱体がモロに響いている。黒魔道士の精霊Ⅲ系魔法が一発350くらいか。

 で、オメガのHPは1万2000~1万3000と言われている。使える時間はたったの10分。1分間に5人(白魔道士は攻撃しないから5人)で最低1200ダメージを与えないと勝てない計算である。あの激しい特殊攻撃の嵐に耐えながら、そんなの不可能だ。スラッグはせいぜい2分に1回だし、精霊Ⅲ系だって回復に回すMPを考えたら1分に1回が限度だろう。 

 それよりも僕が頭を抱えてしまったのは、MPの不足だった。忍者とモンクが頻繁に死にかけるため、僕はだいたい1分に1回ケアルⅣ、2回ケアルⅢを撃っていた(あくまで大体)。合計消費MP180である。僕のLV60時サポ白での最大MPは装備込みで約570である。常時リフレシュ/ヤグードドリンクが効いてるとして、10分間でのMP回復量は600。コンバートで500戻すとすると、オメガ戦トータルで使えるMPは理論上、約1670。ケアル系だけで10分で1800使うから、もうこの時点でダメである。ケアル以外では、忍者にヘイスト3回でMP120消費、黒と白へのリフレシュが合計8回として消費MP320。グラビデ5回でMP120、ディスペル5回でMP125か。ぜってー無理。 

 数字上の計算はともかく、雰囲気としてはこうだった。オメガの前半で早くも白魔道士のMPが100を切り、モンクがHPを二桁まで減らし、大急ぎで僕がケアルⅣ→ケアルⅢ→ケアルⅣの3連射とかしてMP枯渇、次のピンチでは攻撃を一時中断した黒がケアルⅢを速射してMPを失い、肝心の忍者が瀕死になったときには誰のMPも残っていないというのが負けパターンであった。 

 何とかしなくてはならない。僕はMP消費を抑える方法を考えることにした。 

 まず、コンバート時にMPブースト着替えをやること。前回はいっぱいいっぱいで着替えられなかったが、今度はマクロを調整することで対処。着替え専用マクロセットを上段と下段両方に、同じ位置に作った。MPブースト装備→コンバート→ケアルⅣ→ケアルⅢ→通常装備に戻す、のボタンを操作順に並べ、視認性をよくして操作ミスを防ぐため、このボタン群の左右は空白にした。さらに、動作をチェックし、操作に慣れるために、このマクロセットを使って雑魚と戦ってみた。もちろん、装備はいつものLV75用ではなく、オメガ・アルテマ用のLV60装備である。意図的にMPを減らしてコンバートを繰り返し、ボタンの位置を身体に覚えこませた。 

 自分自身のHP回復はハイポーションでやることにした。1個につき、MPで言えば24を節約することになるのだ。タゲ取ってないときでも範囲攻撃で一撃300とか普通に削られるので、これは結構有効なはず。これもマクロを作り、実際にアイテムを使って構文が正しいかどうかのテストもした。ハイポーションは高いので(1個9000ギル)、ジンジャークッキーで代用したが。 

 ケアルの回復量10%増の効果をもつ光杖(ライトスタッフ)を買うかどうかは迷った。光杖を使えば間接的にMPを節約することにはなるが、ケアルするたびにグラフィック切り替えのキャラクター点滅が発生する。点滅直後は魔法詠唱できないことがある(おそらく通信ラグ。仕様)。さらに、通常時用のエボニーワンドHQに戻す着替えマクロも作らねばならず、操作も煩雑になる。緊張状態でいちいち戻すのは手間だし、咄嗟に違う魔法を使うときに操作を受け付けないとかがあるとヤバいので、光杖はやめた。決して金がないからではない。 

 あとは、ログフィルターを大幅にかけることにした。前回は普段の活動と同じ雰囲気にするために、仲間の攻撃ミスとかも表示させていたが、消すことにした。レジスト(ミス)をチェックしなくてはならない弱体魔法は僕が撃つんだし、ログが速過ぎて敵の強化を見逃すとかのほうが怖い。かなりいじったので重要なログが表示されなかったりしないように(FFXIのフィルターは複雑で分かりにくいと評判である)、一応この状態で雑魚と戦ってみてテストした。 

 すごいぞ。準備だけでこんなに長い文章になってしまった。ちなみにプロエーテルとバイルエリクサーHQは当然用意した。2つで57万ギルは非常に痛い。 

 再戦の日。結局AさんとTさんは抜け、Vさんが助っ人を2名連れてくることになっていた。タブナジア地下壕に集合してパーティーを組んだら、Dさんという有名人が入ってた。まさかDさんが助っ人なのか? 

 Dさんは某HNMLSの重鎮で、サーバーでもトップクラスの凄腕である。僕ら一般ピープルとは経験と装備の次元が違う。彼のブログによると、7つか8つのジョブでLv75を達成している。Vさん、まさかこれほどの人を連れてくるとは…。草野球の試合で、人が足りないから助っ人連れて行くといわれていて、グラウンドに着いてみたらイチローだった、みたいな感じである。僕はDさんの名前がパーティーメンバーリストにあるのを見た瞬間、「勝った」と思った。もう一人、Vさんが連れてきた助っ人のFさんはDさんの知り合い(同じLS?)で、この人も普通の装備じゃないことが一目でわかる。 

 文字通り助っ人の二人は頼もしいが、僕は気持ちを切り替えなければと思った。この2週間でいろいろ考えてきた全体戦略は捨てなければならない。どう考えても今回はDさんが司令塔である。彼の指揮通り戦うことになるだろう。Vさんはサポ忍者のほうがよくないだろうか、とか、前衛はハイポーション満載とかRwさんサポ召喚士はどうかとか提案しようと思っていたのだが、とても口にできる状況ではない。 

 編成はGさん忍者、Vさんモンク、Fさん狩人、Rwさん白魔道士、Dさん黒魔道士、僕が赤魔道士である。 

 1回目は例によって練習。Dさんの指示で、僕はGさんのサポート役。この時点ですでに前回とやりかたが違う。ただでさえかなり緊張してるのに、責任が増えて余計にドキドキしてきた。マメット序盤の忍者は順調に行っててもかなり危険なのだ。ケアルに集中してたら攻撃中のマメットが杖になってるのを見逃した。Dさんから「サイレス」と言われて慌ててかけた。さらにリフレをくださいとも言われてしまった。赤失格じゃん。 

 僕もまずかったが、全体的に動きがぎくしゃくしてて、ファイガⅡ連打を食らったGさん轟沈。FFXIは盾が沈むともろい。そこから一気に総崩れになって全滅。BC外へ排出された。オメガまで進めず、練習にすらなってない。 

 改めて練習するのかと思ったら、どうも、すぐ本気で行くらしい。Dさん的には、もう練習の必要なしと判断したらしい。そんなに甘い戦いではないと思うのだが、従わざるを得ない雰囲気。ただ、マメット戦でのGさんへのサポートはRwさんに変更された。 

 その本気の2回目。海獅子の巣窟(BC待機エリア)から出てないので、最初のイベントはスキップされている。マメット戦開始。Gさんが船首方面を左右に走り、Rwさんがケアルを飛ばす。僕は本隊が攻撃しているマメットに弱体を入れながら、GさんのHPメーターを横目で監視。絶対にGさんを死なせてはならないのだ。Dさんは、ちょっと精霊魔法を撃ったかと思ったら、すぐ座ってヒーリングを繰り返してる。そんな攻撃で倒せるのだろうか。僕は緊張から、どうも動きがまだぎこちない。勝つか負けるかよりも、Dさんの指示どおり動けるかどうかのほうが心配だ。 

 ほどなくマメット撃破。黒があんなに座ってるのに、どうして削れるのだろう? コンバートする必要がなかった。イベントムービーのインターバルでDさんが作戦を説明。ポリマーはオメガに2個、アルテマに4個使うという。しかも、後衛も自分の分は自分で使うという。それはちょっと想定外。使う順序はVさん、Fさん、僕、Rwさん、Gさん、Dさん。僕はアルテマの1番手というわけだ。前の人の効果切れを見逃さないようにしなければ、というプレッシャーはないけど、何しろ使ったことがないので、発動までの時間や発動後の硬直(操作を受け付けない)時間がわからない。赤の任務だけでも目一杯の状態が続くのに、手榴弾持って敵戦車に肉薄攻撃みたいなことができるだろうか? ポリマーのことが気になって赤本来の仕事がおろそかになりそうな予感。 

 インターバル中に大急ぎでCCBポリマー投入マクロを書いた。CCBはアイテム表記は全角だが、マクロ構文上でも全角なのか迷った。だからこういうのはテストしてからやりたいんだよ。1個30万ギルもするCCBポリマーでテストなんて時間があってもできんけど。 

 オメガ戦開始。Gさんが船首方面左側でオメガを固定。FさんとVさんは右舷側前寄り、僕ら後衛は船尾左舷寄りに位置した。Gさん以外は敵の範囲攻撃をもらわない陣形。僕はグラビデとディアⅡとパライズとブラインを入れた(ブラインはレジられた)。RwさんとDさんにリフレシュ。Gさんにヘイスト。DさんがGさんに指示を飛ばす。「(オメガを)外へ向けて」「ケツを後衛に向けてるよ」 外へ向けろというのはオメガの頭を舷側のほうに向かせるってこと? ケツ向けてるのはしょうがないんじゃない? オメガを斜めにしたら、今度はケツを狩人方向に向けるわけだし。Gさんもよく分かってない(もしくは上手くできない)ようで、何度も何度も「外へ向けろ」を言われてた。 

 そのDさんは、しゃべってばかりで攻撃してるのかどうなのかよく分からない。精霊弱体を3種とポイズンⅡを入れたのは見えたが。どうもスリップダメージ主体のようなので、おそらくバイオⅡも入れただろう。あとは、時々思い出したようにポツリ、ポツリと精霊Ⅱ系攻撃魔法を撃っていた。それ以外はスタン。全然予想と違う動きだ。Dさんは、本当は前衛アタッカーとして有名な人なのだ。もっと爆発的な攻撃をするのかと思っていた。これで本当に削れるんだろうか? 敵のHPは1万3000ですよ? 

 でも不思議なことに削れている。Fさんの射撃が強いのか? Dさんのスパルタ指導で、ようやくGさんが理想的なタゲ取り体勢に入ったらしい。他のメンバーがまったくダメージをもらわない。ガイデッドミサイルがガンガン飛んできてるのに。僕は前衛にパラナする余裕すらあった。もちろんGさんは時々死にかけるから急いでケアルⅢなりⅣなりかけるのだが、前回よりもMP消費のスピードが遅い。MPが足りないと思う瞬間がない。女神の印(次の1回だけ回復魔法の威力増)の必要なし。精霊魔法はⅠ系を2発撃ったのみ。 

 いつのまにかオメガのHPは残り4割。でもまだDさんは総攻撃の指示を出さない。Gさんがオメガのタゲを取り、RwさんがGさんの状態異常を治し、Fさんがチクチク射撃し、Dさんは座ったり立ったり指示したりで、僕は弱体と強化。Vさんはタルタルで小さくて動きがよく見えず。という状態が淡々と続いていた。 

 ようやくわかってきた。Dさんの作戦が。 

 ひとことで言うと「忍者以外が敵の特殊攻撃を食らわないようにする」 これだけだ。そういえば最近接アタッカーのVさんですら、敵からすごく離れていたような気がする。気孔弾で攻撃してたんだろうか。 

 Gさん以外まったく被弾しないから、MPは余裕。ダメージソースはほぼ狩人のみだが、誰も死ななければ、そんな程度の攻撃でもちゃんと時間内に削れるのだ。これがおそらくオメガ・アルテマ戦の「勝ち方」なのだ。僕は目に貼り付いていた大きな鱗がぼろっと落ちたのをはっきりと感じた。 

 そうやっているうちにオメガの残りHPが1割ほどになり、俄然WSが激しくなってきた。パーティクルシールドが来た。すかさずディスペル詠唱開始。その詠唱中にGさんのHPが一気になくなった。まずい、と思ったときにはGさん死亡。Fさんがすばやくポリマーを投入。Dさんが「押し込み」と叫んだ。総攻撃だ。僕は前衛陣をケアルⅡ連打で少し回復させてから精霊Ⅱ系連打に移行。炎杖と雷杖を持ち替えながらファイアⅡとサンダーⅡを交互に撃つ。ここからが長い。パーティクルシールドは消しているし、魔法バリアもきていないのに、なかなか削れない。さっきまではいつのまにか削れていたのに、オメガが急に硬くなっている。なんだかよくわからないWSの嵐で、FさんとVさんがあと一撃で死ぬという状態になった。一度全滅か? と思った次の瞬間、Fさんのスラッグショットが決まり、オメガにトドメを刺した。Dさんが「ないすFさん」と声をかけた。ふう。間一髪だった。 

 インターバル。残り時間は20分。余裕である。Gさんの回復を待ってアルテマ戦スタート。 

 Dさんが立ち位置についてうるさく注文をつける。Gさんは何度言われてもうまくできないようだ。陣形はオメガと同じ。弱体はほぼ入ったと思う。DさんがバイオⅡを入れると思ったので、ディアⅡはやめておいた(ディアⅡはバイオⅡで上書きされてしまう)。 

 パーティクルシールドが連続してきた。ディスペルを連打。ケミカルボムが2連発できた。Rwさんのイレース2発を見てからヘイストしなきゃ、と思うのだが、焦って先にヘイストを入れてしまった。無効のログ。Fさんもケミカルボムを食らっている。GさんとFさんのスロウ・エレジーをRwさんがイレース4回で消し、僕のヘイストが2回。この面倒な作業の最中にもすさまじい勢いで特殊攻撃が飛んでくる。 

 前衛陣が崩れかけている。「Gさん死んだらマラソンね」「(僕の名前)さんグラビデね」とDさんが先を読んだ指示。前回と違い、彼の戦略ではグラビデは常時入れなくていいらしいのだが、僕は今回も常時入れていた。グラビデについては任せてくれ。 

 予想通り、すぐにGさん死亡。VさんとFさんが交互にタゲを取って走ってしのぐ。だが、Fさんの逃げが上手く、結果的にVさんが一人でマラソンする感じに。僕はケアルでVさんのHPを守りつつ、グラビデ。なんとか耐えているが、BCが狭いので敵が走り回るとVさん以外のメンバーも範囲WSをモロに食らう。僕もストンスキンを剥がされ、HPが危険な状態。自己ケアルはせず、ハイポーション連打で回復させた。 

 しばらくしたらVさんとFさんのマラソンが安定してきた。戦況が落ち着いてきた。攻撃されず、攻撃せず、みたいな状態になった。この隙にコンバートをした。もちろん着替えして。自己回復のケアルⅣでタゲがくるかと思ったけど、大丈夫だった。それより次のVさんへのケアルⅢとグラビデでタゲが来た。Dさんが音速のスタンでオメガを一瞬止めた。その隙にFさんがタゲを取ってくれて事なきを得た。 

 DさんがVさんに「殴るな」と指示。後ろからタゲとったらやばい。殴ったらWSがくるぞ。敵のWSはHP残量で決まるのかと思っていたけど、アルテマにもTPがあるらしい。 

 Gさん復帰まで、あと3分くらいか。これが長い。DさんとRwさんは立ったり座ったりでMPを回復しているから、立ちっぱなしの僕は忙しい。Vさん必死のマラソン。ニュークリアウィーストとかハイドロキャノンとか、凄そうなWSがバンバン飛んでくる。猛毒を食らったのでVさんのをポイゾナで、自分のは毒消しで回復した。他にも何かパラメータが大幅に下げられているんじゃないかと思ったが、放置するしかない。 

 これ以上長引くともたないと判断したのか、Dさんが座ったままで「ポリマー使って押し込みますか」といった。意を決してアルテマに突撃し、マクロボタンを押した。「自分には使えない」とログ。代名詞は<me>じゃなく<t>なのか! 急いでメニューをたどって手動投入。マクロ不発に備えて使いやすいようにアイテムを配置しなおしておいたのが生きた。発動までは4秒くらいだった。 

 しばらくしのいで、次はVさんがポリマーを投入。しかし、これが早過ぎた。僕のポリマーの効果がまだ残っていて、Vさんのは発動しなかった。やがて僕のポリマーが切れ、また大暴れモードに。もう少しで復帰だったGさんが範囲攻撃に巻き込まれて死亡。すばやくRwさんがレイズⅠ。Ⅱをかけてる時間はない。アルテマは走り回っている。グラビデが切れている。入れなおしたら僕にタゲが来た。距離を空けようとして走ったら衰弱回復中のGさんの横を通ってしまった。イコライザーが来てGさん即死。 

 夢中でプロエーテルを飲んだ。Ⅱ系精霊を何発かお見舞いし、FさんとVさんを回復したら、もうMPが40しかなかった。コンバートしようと思ったが、滅茶苦茶に範囲攻撃を食らってHPも500しかない。VさんとDさんが連続して死亡。Dさんすぐ蘇生。すぐに僕も死亡。見回すと生きてるのは衰弱回復待ちのDさんだけで、蘇生するのかどうか迷う。一度全滅したほうがいいような気がするけど司令官が生き返っている。手元のストップウォッチでは残り3分。アルテマの残りHPは約20%。 

 すると、Dさんが静かに話し始めた。 

「モンクは殴りが速いから(敵のTPを溜めてしまって)WSがくるんすよ」 

「ファフ(HNM)と同じで、後ろからタゲ取ると死ぬ」 

 どうやらVさんに講義しているらしい。もう諦めてるっぽい。残り時間は1分半。僕も諦めた。 

 BCから排出され、蘇生。次回はFさんが忍者、Dさんが狩人、Gさんが黒魔道士でいくことになった。Fさんはメリットポイントで回避を大幅にブーストしているそうなので、期待できる。正直言って、今回のGさん忍者は前回のAさん忍者より被弾が多かった。Gさんは黒が本職らしいので仕方ないのだが。Dさんも本来のアタッカーで参加ということで、パーティー全体の戦闘力はアップするだろう。最初からそうしてくれよと思ったけど。 

 Dさんは「関わってしまった以上、責任を持ってアルタユまで連れて行く」という。これまで手伝いでオメガ・アルテマ戦をやって、7戦全勝だったそうだ。それで今まで20人をアルタユに送り込んだと。手伝い好きなのだ。異常に慣れているわけが分かった。 

 解散後、ジュノに帰るためチョコボで走ってたらDさんから「勝てなくてすまん」とTellが来た。彼が鯖板であまり悪く言われないのは、こういうところなんだろうな…。 

 結果的には負けたけど、僕は暗闇に眩しく差し込む一筋の光明を見た思いがした。今回は、初めて「勝てそう」な感触を得た。Rwさんも、何度も何度も死んでるのに嫌な顔ひとつせず、次も参加するといってくれている(VさんとGさんは「いい人過ぎ」「神様」といってた)。彼女のためにも次は絶対に勝たなければ。